青いブレスレット
「….なあ、西野」

「なんだよ」


暗くなりかけた帰り道、西野に聞いてみた。



「もし、好きになった女の子に彼氏とかいたらどうしてんの?」

「えー?なんだよ急に」


西野は笑う。

でもそのあと、答えた。



「機が熟すまで待つかな」

「え?」

「諦めるのは早い、焦りは禁物ってこと」


俺が黙っていると、西野は言葉を続けた。


「もしかしたら彼氏と上手くいってないことだってあるかもしれねーじゃん?だから、彼氏がいるからってそう簡単には諦めねーよ、俺は」


西野はこっちを見て、ニヤッとした。


「早く大人になれよ?」

「!一言余計なんだよお前は!」



…でも、西野の言うことは一理あると思った。

たしかに、すぐに諦めることはないかもしれない。

もう少し、様子を伺ってみるか。








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