青いブレスレット
雪川さんの姿を見かけて喜んで、でも彼氏?といる姿を見るとイラついて…ということを繰り返し、気がつけば3月。


一向に「機」が熟す気配はない。



正直、かなりしんどい。

知らなかった、片想いってこんなにつらかったんだ。



そんなある日の放課後、俺は1人で教室に残っていた。

理由は、もう一人の日直がインフルエンザで欠席だから。


ノートを集めたり黒板を消したり花瓶の水を換えたり、大したことのない雑用だったけれど、一人でやるとかなり時間がかかる。

しかも日誌の感想のスペースがやたら広い。

何も書くことがない。


こういう時に限って西野は先にさっさと帰りやがる。



結局、体調管理に気をつけるとか適当なことを書いて提出しに行った。

すると、担任はさらに仕事を押しつけてきた。


「この用具、外の倉庫にしまっといてくれる?」

「…はい!」



なんでこんな寒い中外の倉庫まで歩かなきゃならないんだ。


校舎をぐるっと回って倉庫まで行ったら、かなり時間がかかった。


…あれ?中庭通ってけば早く帰れるじゃん。


ショートカットするために、帰りは中庭を通っていくことにした。
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