青いブレスレット
「あんた水こぼしたでしょ。大丈夫?」
舞華ちゃんたちが心配してくれた。
「ごめんごめん、大丈夫だよ」
水原くんのいるほうから話が聞こえてくる。
「あれ、今の、うちの高校じゃね?」
さっきの女の子の声も聞こえた。
「水こぼすなんてダサーイ。あんな地味なコ知らないし」
「お前ひでーなー」
他の人も笑う。
・・・ちょっと傷つく。
確かにその通りかもしんないけど・・・。
「なんなの?あの女と他のやつら」
理香ちゃんがそっちをにらんだ。
「ね、透もそう思うでしょ?」
女の子が水原くんに同意を求めた。
なんでいちいち聞くの?
そんな話終わらせればいいじゃん。
「そうかな」
水原くんの声が聞こえた。
「・・・え?」
笑ってた女の子が黙った。
「俺、あーいうコかわいいと思うよ。素の自分って感じで」
気のせいかな。
水原くんの言葉はわたしのフォローと、女の子の否定が含まれてた気がした。