青いブレスレット
相変わらず水原くんには女の子が寄ってくる。



「もういっそのこと、みんなに公言したら？」

理香ちゃんと千夏ちゃんと3人でお弁当を食べていると、理香ちゃんが言った。

「水原くんと付き合ってますって、みんなに言うってこと？」


…正直、恥ずかしくてできない。

それに、あんな子が水原くんと？って思われるのも怖い…。



「そっか！じゃああたしも公言しちゃえば健もフラフラ遊ばなくなるかな？」


千夏ちゃんがニコニコしながら言う。



…実は、知らない間に千夏ちゃんと西野くんは付き合っていた。



しかも、2人ともすごく楽しそう。



「いや、西野の場合そんなことしなくても、千夏がそっぽ向けばすぐに謝ってくるでしょ」


理香ちゃん、大人…。



にしても、どうしていいかも分からない。

わたしがもっと水原くんに釣り合う彼女だったら堂々と公言できたのに。

自分が情けないよ。



「紗奈、あんまり悩む前にあたしたちに相談しなさいね？」

理香ちゃんは心配そうに言ってくれた。

「あたしも健も、いつでも協力するから！」

千夏ちゃんも、ここにいないけど西野くんも。


「ありがとうね」
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