青いブレスレット
「っ!?」


ブチッ。


水原くんは無表情で、無言で、ブレスレットを引きちぎった。



青いビーズたちがキラキラしながら、道に散らばっていった。



それを見て、わたしは、呆然と立ち尽くしていた。



「…どうして?どうしてこんなことするの……」



小さな声しか出てこない。

やっぱり震えてる。



水原くんは、やっぱり無表情で答えた。



「こうでもしないと、また雪川さん、持ち歩くでしょ?これで、もう忘れられるよね?」


水原くんは冷たく笑った。



「雪川さん、今までありがとう」



そう言い残して、水原くんは一人で歩いていく。



追いかけたい。



謝りたい。



なのに、わたしの足は一歩も動かない。



道の真ん中で一人、立ち尽くしていた。
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