青いブレスレット
白い粒が、視界にちらつく。


雪だ。



雪の向こう側に、水原くんが遠く、見えなくなっていく。



この間雪が降った時は、2人で手を繋ぎながらクリスマスの話をしてたんだっけ。


水原くんの手がすごくあったかかった。



今のわたしの手は、雪よりもずっと冷たい気がする。



どうしてこんなことになってしまったんだろう。



わたしがやきもちを妬いたから?

ネックレスを捨てられなかったから?

勢いで、言っちゃいけないことを言ったから?



…ちがう。


それは、理由の一部に過ぎない。



もっと根本的な理由。


それは………



わたしが弱かったから。



自分の心が弱かったから、自分に自信がなかったから。



他の女の子より自分が劣っている気がして、やきもちを妬いてしまった。



思い出を断ち切ってネックレスを捨てることができなかった。



自分の心の弱さを、自信のなさを隠すため、勢いでひどいことを言ってしまった。



水原くんを100%信用することができなかった。



水原くんはわたしのことをあんなに大事にしてくれた。



なのに………



全部わたしのせいだ。




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