青いブレスレット
「短かったけど水原くんと一緒にいれてわたしは幸せだった!だからもういいの!」


「紗奈?何言ってるの?まだ戻れるかもしれな…」


「それにね!」



理香ちゃんの言葉を途中で止めるように言った。



「わたし、元カレに告白されたんだ」



そう言った瞬間、みんながわたしの顔を見て固まった。

ちょっとおかしいなって思ったけど、続けた。



「この前わたしが終業式で倒れた時も助けてくれてね、本当に嬉しかった。昨日も一緒に遊んで、その時に言われたの。だから、もう一回考えてみようかなって」



…やっぱりみんなは固まってる。


でも、舞華ちゃんが口を開いた。



「…それは、紗奈の本当の気持ちなの?」



「え…?」




わたしは一瞬ギクリとしてしまった。


なぜギクリとしたのか、自分でも分からず。



そして、言葉がそのまま出てこなくなった。



「紗奈は大切な親友、だから、紗奈の気持ちくらい、分かるつもりよ。あたしには、紗奈が本当の気持ちを言ってるようには思えない」



舞華ちゃんはわたしをまっすぐ見てる。


沈黙が流れる。



「…ほんとだよ」



わたしは、そう答えた。


そう言うと、なぜか胸がズキっと痛んだ。
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