青いブレスレット
「で・・・でも、無理しなくていいよ?わたしが急に誘ったんだし・・・」
「そんなことないよ。雪川さんこそ、気を遣って誘ってくれたんだろ?」
気を遣う?
そんなんじゃないよ、わたしはただ―・・・。
「そうじゃないよ、わたしは水原くんと色々話してみたかったし・・・」
言ったあと、なんだか恥ずかしさがこみあげてくる。
なんだかこの場からダッシュして逃げちゃいたいっ!
「・・・俺もそうだから」
水原くんがぽつりとつぶやいた。
うつむいている。
きっと顔は赤くなっている。
2人でうつむいて、時間が止まってたみたい。
気づいたら、生徒はほとんどいなくなっていた。
今何時?
ちらっと腕時計を見ると・・・
1時!?
さっき12時だったよね!?
わたしたち何やってんのー!?
「水原くん、もう1時だよっ!」
「え?・・・うそ!?」
水原くんもケータイを見ると、心底おどろいていた。
「ね!早く行こうよっ!」
さっきあんなことがあったなんていうのは忘れて、わたしたちは走って学校を出た。