青いブレスレット
「・・・あの・・・さっきの子・・・」
何を言おうか迷ったわたしは、もやもやと思ってたことをつい口にしてしまった。
「え?・・・あ、新田?」
「・・・なんていうか、その・・・よく、まいて来れたね」
「ああ・・・なんとか」
あんなにしつこく迫ってたのに、どうやって逃げてきたんだろう。
「どうやって断ってきたの?」
「えっと・・・明後日もなんか集まってカラオケ行くらしくて、それに行くって言ったら引いてくれた」
あいつと水原くんが明後日カラオケ・・・。
そりゃ2人きりじゃないだろうけどさ。
「あの人と仲いいの?」
「うーん・・・俺の友達と仲いいから時々一緒に遊んだりするくらいで、別にそんな仲良くは・・・」
でも、エリカは水原くんを狙ってる。
あんなにくっつかれてたのに、水原くんは気づいてないのかな・・・?
「・・・あんな子、男の子にモテそうだよね」
「え?」
「髪型とか格好とか今どきだし、明るそうだし、人気ありそうだなって」
またわたし、かわいくないこと言ってる。
これじゃ自分とほぼ反対のエリカに対する嫉妬みたいだ。
「でも、俺は雪川さんのほうがかわいいと思うよ」