青いブレスレット
「!?」
水原くんは涼しい顔で、顔が真っ赤になるようなことをさらりと言った。
「・・・ご、ごめん!変な意味じゃなくて、その・・・あの・・・っ」
自分が言ったセリフをよく考えたのか、水原くんまで赤くなって取り乱した。
「・・・ごめん、変なこと言って・・・」
すっごく恥ずかしかった。
でも、かわいいなんて言われて嬉しくないわけないよ。
「・・・ありがとう」
自分でも聞き取れないような声でつぶやいた。
でも、水原くんにはちゃんと届いたみたい。
水原くんは恥ずかしそうに、また笑ってくれた。
わたしはまた恥ずかしくなって、とりあえずコーラに手を伸ばした。
「雪川さんはいつも中庭で弁当食べるの?」
唐突に聞かれて、ちょっと理解するのに時間がかかった。
「え?・・・えっと、うん、だいたい。雨降ったりしたら教室で食べるけど」
「そうなんだ。前から中庭で食べてるのよく見かけたからさ」
「え?そうなの!?」
わたしが水原くんを知ったのはあの日。
中谷にフラれたあの日。
でも、水原くんはいつからわたしのことを知ってたんだろう。
気になる。でも・・・
なんとなく恥ずかしくて聞けなかった。