青いブレスレット


いつもの通学路は淡いピンク色に染まっている。

「わあ、さくら・・・」


両側の桜並木を見ながら、わたしは学校に向かって歩いた。

途中、髪の毛に花びらが付いたりするけれど、なんだかそれも楽しく感じる。



早く春休みが終わって学校が始まらないかなあと思っていたけれど、実際学校に行くとなると少しドキドキする。


今日、水原くんに会えるかもしれないんだ―・・・。



修了式の日、一緒にご飯を食べに行ってから、水原くんには一度も会ってない。


春休みには舞華ちゃんたちとたくさん遊んだ。

みんなで舞華ちゃんの家に集まったとき、わたしは思い切って水原くんのことを話してみた。


中谷のことを知ってる舞華ちゃんは、少しびっくりしていたけれど、よかったねと言ってくれた。

百合ちゃんには早く付き合えと茶化されて、理香ちゃんはもっと早く話せと少しだけ叱られた。。


でも、3人には口をそろえて言われたこともあった。



『あんた、なんでメアド聞かなかったの!?』



3人に言われて、初めて後悔した。

メアド聞いとけば、会えなくてもメールのやりとりくらいできたかもね・・・。

ははは・・・。



2年になったら即聞きに行くように3人に強く言われ、それからはみんなの恋愛トーク。


わたしは特に話したりしなかったけど、聞いてるだけで面白かった。

理香ちゃんもあんまり自分のことは話さなかったけど、なんだか幸せそうに見えた。



また学校で3人と会うのも楽しみに思いながら、わたしは学校に入った。


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