青いブレスレット
3人でクラスまで行って、舞華ちゃんとは別れ、理香ちゃんと『2‐D HR』と書かれたクラスに入った。
すぐに仲良くなって話している人とか、1人で席に座ってじっとしている人とか、いろいろいる。
わたしと理香ちゃんは席が隣だった。
「お、今年も席隣だ」
「紗奈とは赤い糸で結ばれてるから!」
年度の始めは出席番号で席が決まるから、わたしと理香ちゃんは1年のときも隣だった。
そのおかげで理香ちゃんとは自然に話すようになって今に至る。
そう考えると、ラッキーだなあ。
わたしの後ろの席も理香ちゃんの後ろの席も、まだ空いている。
すると、わたしの後ろの席に女の子が座った。
「ねえねえ、何組だった?」
理香ちゃんが急に話しかけ、女の子は少し戸惑って答えた。
「えっと・・・B組・・・」
「へー、うちらA組だったんだ。あたし理香」
理香ちゃんが自己紹介を始めたから、わたしも一緒にした。
「わたしは紗奈。よろしくね」
「あ、あたしは千夏(チナツ)です」
千夏ちゃんはわたしよりちょっと短いセミロングで、前髪が長く、分けてピンで留めている。
全体的に幼い印象。
今は緊張してるみたいだけど、明るくて人懐っこそうだな。