青いブレスレット
千夏ちゃんともしゃべってるうちに、クラスメートはだんだん教室に集まってくる。
すると、理香ちゃんの後ろの席にも人が座った。
「水原くん!」
水原くんは出席番号が理香ちゃんの次だったらしい。
席がこんなに近くて、水原くんもびっくりしている。
「雪川さん、久しぶりだね」
「久しぶり!クラス一緒だね」
水原くんと話していると、理香ちゃんが意味深な笑いを浮かべた。
「あらあら、仲睦まじい様子で」
「な、何がっ!」
照れるな照れるなと、理香ちゃんはわたしをひじでつつく。
「結構顔もいいじゃん。お似合いだよ?」
理香ちゃんにそっと耳打ちされ、わたしは真っ赤になった。
「そんなんじゃ…っ!」
「うんうん、紗奈にも春が来たね」
「理香ちゃん~!」
私と理香ちゃんがそんなやりとりをしていると、千夏ちゃんが水原くんに話しかけた。
「み、水原…」
なんだか千夏ちゃんはちょっと戸惑っているような感じがする。
「…あ、山寺?」
…ん?もしかしてこの2人、知り合いなのかな…?
「千夏ちゃん、水原くん知ってるの?」
わたしの呼びかけにはっとして、千夏ちゃんは口を開いた。