青いブレスレット
次の日、少し重い気持ちで学校に行った。
昇降口で千夏ちゃんと会った。
「あ、千夏ちゃん、おはよ」
「紗奈ちゃん、おはよう」
ゆっくり階段を上って教室に向かった。
「千夏ちゃん、昨日はごめんね・・・?」
なんとなく、昨日のことをもう一度謝ると、千夏ちゃんは不意を突かれたようにびくっとして、少し笑って答えた。
「もういいって。紗奈ちゃんこそ災難だったね。エリカちゃんのこともう気にしちゃだめだよ?」
「うん、ありがとう」
・・・そういえば、千夏ちゃん昨日もエリカのこと『エリカちゃん』って・・・。
「千夏ちゃんって、エリカの知り合いなの?」
「え?ううん、違うよ?」
え、じゃあなんで名前知ってたんだろう・・・。
「別に知り合いじゃないんだけどね、去年クラス一緒だったの」
「あ、そうなの?」
そっか、だから名前くらい知ってるのか。
そう思っていたら、千夏ちゃんは続きを話した。