青いブレスレット
教室に入ると、いつもと変わらない。
昨日のことは、ほとんどの人は知らないから当たり前かもしれないけど・・・。
水原くんと理香ちゃんはもう来ていて自分の席に座って、そこに西野くんも混ざって、少し難しい顔をして何か話していた。
もしかして、昨日の話・・・?
「みんな、おはよっ!」
わたしがそう声をかけると、3人はびくっとしてこっちを向いた。
「あ、紗奈、おはよ!」
理香ちゃんはにこっとして答えてくれた。
「おはよう」
「おはよー」
水原くんも西野くんも同じように笑って返してくれた。
でも・・・なんだか不自然だ。
「ね、なんの話?」
聞いてみると、西野くんがすぐに答えた。
「それがさあ、順番的に俺今日絶対数学の時指されんだよねー!どうしたら回避できると思う!?」
「だから、そんなの無理って言ってんだろ」
「潔く答えなよ。男でしょ?」
「ええー!?」
3人は笑っている。
でも、やっぱりおかしい。
わたしに何か隠してる。