青いブレスレット

「わたし、ちょっとトイレ行ってくるね」


なんとなく、その場にいないほうがいい気がして、わたしはトイレに行った。

でも、トイレに入る気にもならず、トイレの鏡の前で髪をとかした。



3人とも、なんで教えてくれないの?


あのあと、何があったの?


一番知りたいのはわたしなのに・・・。



教室に戻り、中に入る前に、ドアから中をちょっとのぞいてみた。



今度は千夏ちゃんを含めて、4人で深刻そうな顔をして話している。


・・・なるほどね。

わたしがいない間に千夏ちゃんには話したってことか。


要は、『わたしには』話せないってことだ。



「ただいまっ!」


「お、紗奈おかえり」


4人はやっぱり何事もないようにわたしに接する。



どうして?

どうしてわたしには話してくれないの?



どうしてわたしだけ仲間はずれなの?
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