青いブレスレット
ごめんなさい
6日。今日でゴールデンウィークも終わりだ。
今日は水原くんと一緒に出かける約束をしている。
休みの日に2人でどこかに行くだなんて、初めてでドキドキする。
でも・・・楽しむ前に、わたしはどうしてもしたいことがある。
自己満足になっちゃうかもしれない。
それでも、しっかりしておきたい・・・!
わたしは淡いピンクのキャミソールの上に水色と白のタータンチェックのシャツを羽織って、滅多に穿(は)かないふわふわした真っ白なロングスカートを穿いた。
靴は最後まで迷って、ベージュ色のローヒールのパンプスを履いていくことにした。
髪はいつもは下ろしているだけだけど、今日は小さな白い花飾りがついたカチューシャを着けてみた。
や、やっぱり、水原くんの前じゃおしゃれしたいし・・・?
動物園とか遊園地なんかどう?って話もしていたけれど、ゴールデンウィークだから親子とかが多そうということになり、間を取ってフラワーパークにしようと提案してみた。
・・・『間を取って』なんか意味不明だし言う必要なかったけどね。
昨日、10時、フラワーパークの正面ゲートに集合という話になった。
すぐに会えると思っていたけれど、フラワーパークは予想以上に混雑していて、正面ゲートもお客さんでいっぱいだった。
「どうしよう、見つかるかなあ・・・」
人ごみに紛れて不安になっていると、わたしを呼ぶ声がした。
「雪川さんっ!」
声のする方に振り向くと、水原くんが手を振ってる。
「水原くん!」