青いブレスレット
「・・・雪川さん、ちょっと待ってて」
そう言って水原くんはどこかへ歩いていった。
わたしの言葉はちゃんと伝わったかな?
水原くんはすぐに戻ってきた。
「雪川さん、目がはれてる」
あ・・・そっか。
泣くつもりなんてなかったけど、あんなに泣いちゃったんだもん。
みっともないなあ・・・。
急に左の景色が真っ暗になって、ヒヤッとした感覚がした。
「少し冷やさないと」
この感触は・・・タオルハンカチ?
水原くんはわたしの目を冷やすために、自分のタオルハンカチを水道で濡らしてきてくれたみたい。
左右交互に冷やしながら、わたしの様子を見る。
「少し赤いのが引いてきたかな・・・?」
そう言って、あと数センチの距離からわたしの顔を覗き込む。
こんな近くに水原くんがいる・・・。
鼓動がだんだん早くなっていった。