Fairy-tale Assassinate
「は、はい?」
「つまり、この子をもらって行くってことな」
と、私の手を引き、首の布をサッと取り去った。
「この印が、証な」
旦那サマの目が、後から来た同僚の目が、真ん丸く驚きに染まる。
でも、それより絶対に私の方がたまげてるんだべ!!
絶妙なタイミングでユノさんが貸してくれた鏡には、
あの夜、リルウが横切ったエルヴィス様の背中にあったのと同じ、
妖精の像にあったのと同じ、
花をモチーフにした印。
妖精の印が私の首に存在していた。
「このような人材を、我々は探している。ミリー子爵、よろしいですかな?」
「か、勝手にしろ!」
最終通告を投じたユノさんに罵声を残し、旦那サマは消えていった。