Fairy-tale Assassinate
歩き慣れたブーツでなくてバランスを崩し、王子サマが私に手を伸ばす――だが


バッシャン、

ズデンッ!!

……パリッ


様々な音の後に現れたのは、薬入りのシャンパンで濡れた私と、転げる直前に私の下に滑り込んだ、エルヴィス王子サマ。


「あ…あああああっ!」

私は叫びを上げて頭を下げた。
恥ずかしくて、顔も見られない。


「ごめんなさいごめんなさい! わざとじゃねぇですだ許し――」

そっと私の頬にひんやりとした手が触れる。
私は恐る恐る目を上げる。


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