殺したいほど好きなんだ
「喉かわいたー。どこかにお茶いれてくれる人はおりませんかねぇ」
寝過ぎたらしい固まった節々をこきこきならし、些細な注文を一つ。
「なれば、我が愛のエキスが入ったお茶を用意するが」
「甘々な砂糖でもいれるつもりでしょっかぁ」
「いやいや、我の血液やら体液を、君の一部なるよう混ぜ込み」
「混ぜなくていいから、血ぃ流してくださいませ」
ベッド下にいる奴にかかと落とし。これじゃあ、血が出ないかと、枕元に置いたナイフを取り出しとく。
「枕元にナイフとは、過激なのだな」
「はいー、超過激でごぜえます。何せ、私を犯し殺したいとか抜かす野郎がいるもんでして」
「君は魅力的だからな、我以外にもそう思う輩はいるだろうよ」
「せっかいでーひとーつの、オンリーワン。にして、ワーストワンは、てめえしかいらっしゃらないでしょうよぅ」