恋をした瞬間。
キィ------と音をたてた屋上の扉。
あたしは伸びをした。
うん。気持ちいーなぁ。
「憂花…」
「んー?」
大輝のほうをむくと、大輝は珍しく真剣な顔をしていた。
だからあたしも思わずつられて真面目な顔になる。
「憂花って…いじめられてるの…?」
あ、やっと気づいたんだ。
もうちょっと真剣な話かと思ってたよ。
「あー、そうだよ」
「ごめんね、今まで気づいてあげられなくて…」
しゅんと子犬みたいな顔をする大輝。