不良男子が子猫少女と同居する!




 風邪ってこんな苦しいものなのか。

 俺は夕方ぐらいに起きた。頭はグワングワンいってる気がするし、体が重い。

 喉が熱いし、ベッドを出た瞬間、足元がふらついた。

「…ってぇ…」

 俺は起き上がって台所に向かった。

 そこで違和感を覚えた。

 何かが足りない。熱のせいで回らない脳みそをフル回転させて、足りないものを捜した。

「美愛…?」

 寝室を出たら、美愛が来ると思っていたのに、美愛がいない。

「美愛?いないのか?」

 俺は美愛の姿を捜した。ソファの奥も、カーテンの裏側も。

 けど、やっぱり美愛はいなかった。

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