不良男子が子猫少女と同居する!
俺は敢えてきつく言った。それじゃないと、俺がツラいから。
嫌われるためには、きつく言った方がいいんだ。
美愛の目に、涙が浮かぶ。
う…正直見てるのツラい…。
「玲央にゃん…」
美愛が涙声で言った。俺の中で、心が揺れる。
今すぐ美愛を抱きしめてやろうか?
否、だがそんなことをしたら、美愛を手放せなくなる。
深みにはまるその前に、俺は美愛を手放さなくちゃいけないんだ…。
「家に戻れって言ってんだ」
俺が言うと、美愛は玄関まで走って行った。
しまった…きつく言いすぎたな。
俺は玄関まで走った。玄関で俺のサンダルを足につっかけた美愛が俺を見上げる。