不良男子が子猫少女と同居する!
探してた?
俺は将人を訝しげに見た。
「美愛は、俺の妹なんです!ただ、親父が美愛に性暴力を振るうようになってから逃げ出して、家出されちゃって…」
俺は美愛と出会った日のことを思いだした。
そういえば、下着姿で泣いていたっけか。しかも、痛いことを嫌がっていた。
「けど、昨日帰ってきて、俺、驚いたんです。美愛が玲央にゃんって連呼するから、まさかとは思ってたんですけど…。ありがとうございました!」
俺は椅子に座った。この前まで敬語を使えなかった将人が俺に敬語を使っている。
その変化に少し驚きつつ、動揺を隠せなかった。
美愛が将人の妹だったなんてな…。だが、確かに美愛も敬語を使えなかったしな。
「…将人」
俺は将人を呼んだ。
「はい?」
「今度、オマエの家に行ってもいいか…。あの敬語を使えない小悪魔にまた会いたくなった」