ビター アンド スノウ
チラッと、無造作にポケットに突っ込まれた携帯を、片手でチラリと確認する。
連絡、来てないし。
いつもだったら追いかけてくるはずのシュンちゃんも、今日は追いかけてこない。
…本当に、終わってしまったんだな。
そう実感して冷静になればなるほど、私の目からは涙が滲んできた。
「…シュンちゃんなんて、キライ。」
あんなに、好きだったのに。
今もこんなに、好きなのに。
なんでこんなことになっちゃったんだろう。
昨日までは、こんなことになるなんて、想像してなかった。
言われるほんの一秒前まで、頭をかすめることさえなかったのに。
私たちが、別れるなんてね。