*双子ちゃん*
でも、自分から行動に移したことなんてなかった。
誰かが話しかけてくれるんじゃないかって待ってた。
そんなあたしがマオみたいになれるはずない…
すると、頬に温かい感触がした。
顔を上げると、マオがあたしの頬に触れていた。
「美桜は弱くないよ。ただ…人との付き合い方が不器用なだけ。」
あたしはその言葉を聞いて、頭を大きく横に振った。
はぁ…とマオは大きくため息をつき、あたしから離れた。
こんなあたしに愛想つかしたのかな…??
すると、あたしの横に、本が投げられた。
これって…
「俺が通うはずだった高校。」
それは、マオの高校のパンフレットだった。
「俺さ、ずっと思ってたんだけど…確かに美桜は弱い。」
うっ…
直接誰かに言われると、さすがに傷つくな…