*双子ちゃん*
入学式
マオside
かったるい入学式は、校長先生の話が長かったが、他の人の話は短かったので、意外とすぐに終わった。
びっくりしたのは、今朝会った先輩がここの生徒会長だったってことだ。
生徒会長の話のとき、確かに今朝会った先輩が目の前に立っていた。
何度目をこすって確かめたことか…
なんだ、生徒会長だったんだ…あの人。
それでも、やっぱりあの嘘の笑顔が頭から離れなかった。
「マオ!!!」
すると、後ろのほうで聞きなれた声がした。
振り返ると、そこには予想していた通り、母さんが立っていた。
「母さん!!」
俺は、母さんのほうに駆け寄った。
「あれ??美桜の入学式には行かなくていいの??」
「これから行くとこなの!!美桜のほうは、マオのほうよりも始まるのが少し遅いし。それに、あっちは1人1人の話が長いから。」
母さんは笑いながらそう言った。
「なんでそんなことまで知ってんの??」