Come Back Anytime
一時限目と二時限目の間の休み時間。
「なんで教科書忘れるの? 信じられない」
沈黙を貫いていたはずの未由が、踵を返すように捲し立ててきた。
「うるせーバカ。明日のヤツと間違えたんだよ!」
「ていうか、バカはアンタの方でしょ?」
まったくその通りである。
潤は返す言葉も見当たらない。
「……アンタ、今日一日どうすんの?」
「知るか!……」
結局のところ、この日はすべての教科において未由の世話になる羽目になり、犬猿の仲と思われていたふたりが、顔と顔を寄せ、時に睨み合いながら過ごすこととなった。
まったくもって未由に頭の上がらない一日となってしまったが、翌日から、またいつもの罵り合いが始まった。
そんな調子で二ヶ月間、潤にとって気の休まる日が存在しなかったのは言うまでもない。
「なんで教科書忘れるの? 信じられない」
沈黙を貫いていたはずの未由が、踵を返すように捲し立ててきた。
「うるせーバカ。明日のヤツと間違えたんだよ!」
「ていうか、バカはアンタの方でしょ?」
まったくその通りである。
潤は返す言葉も見当たらない。
「……アンタ、今日一日どうすんの?」
「知るか!……」
結局のところ、この日はすべての教科において未由の世話になる羽目になり、犬猿の仲と思われていたふたりが、顔と顔を寄せ、時に睨み合いながら過ごすこととなった。
まったくもって未由に頭の上がらない一日となってしまったが、翌日から、またいつもの罵り合いが始まった。
そんな調子で二ヶ月間、潤にとって気の休まる日が存在しなかったのは言うまでもない。