変態王子
一つ一つ律儀な子だ。
「私、センスないので、何したらいいか全然分からなくて」
恥ずかしそうに笑う彼女に、胸を射たれる。
可愛すぎるだろ、おい!
なんだよ、その照れ笑い。
「了解。考えておくよ」
「お願いします。それじゃ、私はこれで」
最後に一礼した後、彼女は去っていった。
お礼……か。
何にしよう。
今日知り合ったばっかりだし、なるべくソフトなものの方がいいよな。
あれやこれやと考えているうちに、顔がにやける。
これで学校で彼女と話す機会もできたわけだ。
今日はマジでラッキーな日だ!
一生分の幸運を使ってしまったかとしれないな。