私だけの王子サマ。

「もしかして授業中相手しなかったから怒ってる?…ってんな訳ねぇか」


ははっと笑いながら言った。

…図星というかなんというか。


「…そんな訳ないじゃない」
「あ、やっぱ?」


「蓮なんか大きらい」


カチャカチャと弁当を片付け始める。


「えっちょっと咲音?!」

「…何だよ」



咲音は私を残して、食堂から出ていった。
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