私だけの王子サマ。
うーん
分からない。
ここどうやるんだっけな…
「…咲音ーここ教えて?」
「新谷くんに教えてもらいなさい♪」
ちょっ…咲音…。
それはちょっと…。
ためらってると新谷くんと目が合った。
「ん?数学?」
「う、うん」
これなんだけどって問題を差し出す。
「あーこれはな」
下を向いて話す新谷くんに私の目はとどまる。
意外とまつ毛長いんだなーとか
手でかいなーとか
いつもより近くにある顔に
ドキドキする。