私だけの王子サマ。
「よ」
バシュッと蓮くんのボールが円を描くようにゴールに入った。
「カッコいい…」
女子組は近くのベンチで見学中。
咲音はシュートした蓮くんをみて顔が火照ってる。
「あっほらほら新谷くん蹴るんじゃない?」
「え」
パッと見上げると助走をつけてボールを見つめる新谷くんの姿。
「なんか絵になるねーあの二人。新谷くんがまさかあの地味男だったとは今じゃ想像できないわ」
…確かに。
近くにいる女の子達も二人に注目しているし。