純白のキルケゴール



『何それ、分かりにく~』


感情を面に出す私が、涙を珍しく裏紙に綴るように、泣いていた。


――今も。


けれど、こんなにも日差しに海を浮かべたような、緩やかで暖かい心を自分が持てるとは思っていなかった。


――誰が、こんな私にしたのだろう。


そっと目を閉じた。


…世界は、明るい。
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