そんなあなたは先生でした…(上)
「ひどいですよね。
本当、何で………」
あたしはせっかく退いた涙をまたぶり返した。
そんなあたしを隣にいる先生は抱き締める。
「え、せんせ……」
「泣いていいんだよ?」
優しく、
包み込むような声色で囁いた。
「うぅっ……、ふぇーん………、なん、で…、うぅっ…」
留めなく、
涙が滝のように流れ出す。
背中をポンポンとして、
さすってくれる大きい手。
「あたし、、……迷惑ですよね………?
うぅっ……迷惑、かけて、、ごめんなさい…」
「迷惑じゃないから。
礼さんは必要だから……」
麗華さんと奏さんは何も言わず、
食器を片づけて椅子に座って、
あたしの悲痛な叫びを聞いていた。