そんなあなたは先生でした…(上)

「お母さん…」

『………』

「あんたが、礼ちゃんの母親ね!!!」

『はっ、知らないわよ!
誰よこのブスの汚い女!!!』

「何ですって?」

『知らないわぁ。
あなた達もこの女みたいな人達ねぇ。
汚い、汚い!!!
帰ってちょうだい』

「……っっ!!!」

『ほら、邪魔よ』

「ふざけんなよ、おい、このババァ!!!」

『ば、ババァ!?』

奏さんが怒鳴った。

「あぁ、そうだよ。
てめぇの根性腐ってるんじゃねぇの?」

『何よ、あなたっ!!』

お母さんは知らない人みたいに、
あたしが知ってる人じゃないみたいに言った。







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