そんなあなたは先生でした…(上)


「礼、ごめん…」

「…………」


嫌な雰囲気になっちゃった。


あたしは大丈夫だよ?


そう思って陽を見ると、気まずい顔。


「礼……」

ビクンッ…


あ、やってしまった。

陽はあたしの頭を撫でようとしただけなのに、あたしは拒否してしまった。



「礼……」

「違うんです!!」


違うもん!
誤解だよ、陽…。


「陽…、あたし嫌じゃなかったですよ?
あたし……、陽となら……。
陽が好きだから…」


あたしは陽に再び抱きつく。


「礼……」

「だから……」

「でも、やめよ。
焦らないでいこ?」

「はい……」

やっぱり生徒だから?

そういうの気にして?




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