そんなあなたは先生でした…(上)


ふと思い出すのは、
さっきの先生のこと……


止まりながら、
涙を堪えて話しているあたしを包む大きくて温かい腕。


涙でぐちゃぐちゃなあたしを
優しく、きつく、抱き締めたあの感触。


安心感、
安堵感、


あたしは思い出して、少し赤みを覚えた顔を隠すように湯船に肩まで浸かった。






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