そんなあなたは先生でした…(上)
暫くしてドアが開いた。
「どうしたんすか、陽さん?」
「奏じゃなくて、麗華に用があるんだけど」
「あたしに?」
「えーっと、今、礼さんがお風呂に入っててさ。
着替えないからサイズあんまり関係しなさそうな服をもらえないかなーと…」
「あー、そういうことね。
ちょっと待ってて」
そう言って、奥の部屋へ行った。
「陽さん、あの子、、えっと…礼ちゃんってやっぱり家出っすか?」
「まぁ、家出っていえば家出かもな。
かなり複雑な家出だが……」
「そう、っすか……」
「それは後でまた話すから」
「わかりやした」
こんな会話をしていたら、
麗華が手に服を何着か持ってきた。