そんなあなたは先生でした…(上)

大成功!!!


パーン、パーン……


とうとう文化祭がやってきました。

我が校では、開会式に花火を打ち上げてからスタートします。


「礼ちゃんおはよー、今日は頼んだよ!」
「礼ちゃんだー」

続々と教室に集まる。

ガラガラー

「恭哉……」

「お、おう」

「来てくれたのねっ、あたし信じてたわっ」

「おー!!!」

「城之内!」


城之内くん、、じゃなかった恭哉くんの周りに人が集まる。

あ、そうだった。

なんと、
恭哉くんが新しく“家族”になりました!!!


陽が朝みんなの前で説明してくれたんだけど、恭哉くんは肉親がしなくてこれから放浪しようとしてたらしい。
だから、陽が誘ったんだって。


「みんな、俺から話がある……」


真剣な声で言ったから、周りがシーンと鎮まった。


「俺、ちょっといろいろあって学校に来れなかった。だけど、昨日、黒澤が家に来てそんな俺を救ってくれた」

話し方が素になってる。

「ちなみに、俺はこっちが素。今までのは怖くて自分を作ってた」


そうなんだ……


みんながそう口々に言った。


「そっちの方がかっこいいですわっ♡」

恭哉くんの目の前の子が言った。

「え?」

恭哉くんも驚いている。

「素っ気ない恭哉も最高よ」
「そうね、恭哉は恭哉だもの」

結局、恭哉くんは周りの女の子から腕を組まれたり抱きつかれている。


「ねぇ、、恭哉。
黒澤ちゃんは彼女じゃないのぉ?」

「あぁ、黒澤には俺が適いそうにもない男がいるからな」


こっち向かれましても……。


そして、なぜ男子たちは座って涙を流しているのでしょうか?



ガラガラー

「おはよー、あれ?
みんな何してるの?」


陽が教室のドアを開けた。

「あ、いや、、、」

みんなおどおどする笑

「こ、これから円陣を組もうと……ね?」

恭哉くん、niceフォロー

近くの男子が座りながら言ってた。



その後、

本当に円陣をしてあたしたちは体育館のステージに向かった。






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