そんなあなたは先生でした…(上)
朝ご飯なうです。
久しぶりに誰かと一緒に食べるなぁ。
「礼さん、どうしたの?」
箸を止めて考えていたから、先生に質問された。
「いえ、ただ…
久しぶりに独りの食事じゃなくて嬉しくて」
「礼ちゃん、嬉しいこと言ってくれるじゃない!!!」
「さすが、陽さんの生徒っす!!」
「はははっ」
「え、なんでそんなに笑って?」
「これからはこうやって一緒に食事していこうね、礼さん?」
「一緒に……」
「うん、そうね」
「それいいっすね」
“一緒”
この言葉がすごく心に響いて、
あたしは一線の涙を流した。