そんなあなたは先生でした…(上)
礼side
ドクンドクン……
陽が隣に座った。
距離は10㎝くらいしかない。
落ち着け、あたし。
ふぅー…
さっきの深呼吸を思い出せ!!
「礼」
「は、はぃぃ!!!」
声裏返っちゃった。
恥ずかしいよー///
そんなあたしを見て笑う。
「どんだけなの?」
「だ、だって……」
陽は余裕っていう表情をしている。
「うん、うん」
そう言って頭を撫でてくれる。
「あたしばっかり…」
「そんなことないよ、ほら」
ほらと言われてあたしの手は陽の心臓のところへ。
ドクンドクン…
速い鼓動がわかる。
「俺もだから…」
そう言ってそのまま距離をなくした。
あたしの唇に優しくそっと重なる。