そんなあなたは先生でした…(上)



その声の主は誰?



あたしを必要としているの?




声が近くなる。





「礼さん、泣かないで…」



泣く?


あたしは後ろを振り返る。

歩いてきたところが湖になっている。

花が咲いている。

草原が広がっている。




「俺はここにいるよ…」


声がした。

隣を見る。


そこにいたのは


“先生”



でした。





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