president command
光の中に新さんがいた
「まぶしい」
「閉めればいいじゃないですか」
「無理」
「どうして」
「朝の日差しは気持ちいいからだよ」
な!
なんですと!!!
新さんからそんなさわやかな言葉が出るとは思わなかった
ギャップだよ
「新さん、」
「ん?」
「…………いえ。何でもないです」
思ったことそのまま声に出さずにおわった
「ひよ」
彼が私の名前をよぶ
「はい」
「………何でもない」
え、何!?
「…………気になってる顔だ。」
ぽそっと新さんが言った。
ちょっと口元があがっている
「……だってそこで止められちゃ気になりますよ」
「俺も」
は?
「ひよはよく何でもないフリするけど、それ、すごく気になるから」
あ
「………すみません」
「言って」
新さんは窓からはいる風にあたっている
「……さっきの続き言えよ」
ほどよく髪がゆれ
振り替える様がより格好よさを増した
「ギャップにやられました」
堪忍した私は
目を伏せて言った