president command
「待って」
「そんな緊張してるのか?」
ただ今ドアの外で深呼吸してます
だって、なんか恥ずかしい
改まって両親に挨拶したり
新さんと結婚しますなんて言っちゃったり
「大丈夫だから」
「うん」
ぎゅっと握られた手
なんだか嬉しくて
「行けます」
「了解、じゃあ行きますか」
新さんが手をひっぱってくれるから
私はついていくだけでよかった
リビングのあの高級そうなソファーには既に社長夫人と私の両親が
「新さん、ひよちゃんお帰りなさい。さぁ座って」
「こんばんは」
私が新さんのお母さんに
「ご無沙汰してます」
新さんが私の両親に
「ひよがお世話になっています」
新さんの声に答えたのは
なんと
お父さんだった
「さぁみんな揃ったことだし本題に入りましょうか」