president command

サイド　あげは




｢アゲハさーん！今日堀川社長見えますよ｣


｢本当？やったぁ。私つかせてね｣


｢アゲハさん使命ですよ、向こうも｣




｢さっすがぁ｣


｢嬉しそうですね｣


｢久しぶりの来店だもん｣



まぁ違う意味で夜の相手はしてもらってるけどねー



いや、してあげてるのかな？








とにかく



あたしの今後の人生を左右する大事な人の来店だ





気合いいれなきゃ





｢どのドレスにしよっかな｣

｢アゲハさんコレにしましょ？｣



がばっと背中が開いたドレス



｢……それ、君の趣味でしょ｣



そういうの好みじゃないはず




そう



｢よし、決めた｣


｢えぇ～ちょっと地味じゃ｣

｢君のために着るわけじゃな、い、の！｣


『あはは、また和くんがアゲハさんにふられてる』


『和が客なら着てくれるかもよ？アゲハちゃんも』



｢まじっすか！？｣



｢どうしよっかなぁー｣




店内が笑いにつつまれる




今日も舞う


あたしはここで



　　　　誰にも負けない蝶になる