ダメサンタのタイ遊び
「あれだな、おれもこれがしたい」
タクローの突飛な鞍替え発言にトナカイは目が飛び出そうになった。
「寝っ転がって微笑んでりゃ金が入るなんてよ、これだよ、俺の求めていたものはよ!!!」
両手を高々と上げ、大仏に微笑む様は、サンタクロースとしてはいかがなものかと疑いたくなるものの、当のタクローの目は黄金の大仏に負けないくらい、きらびやかに輝きを放っていた。
「違いますよタクローさんが望んでいるものは・・・」
トナカイはそう言うと、未だ手を上げて固まっているタクローを半ば強引に連れ出した。