通り雨。

「あのさ、ごめん。急に呼び止めて。
実は…アヤのことなんだけど」
シュウはポケットに手を入れて、
リカにアヤのことを聞こうとした。


「は?アヤは部活だけど。」
リカは不機嫌そうに言った。



「いや、そうじゃなくて、
昨日のこと、アヤから聞いたろ?」


「あぁ、喧嘩したって話?
うん、聞いたけど」
喧嘩の話には少し興味があったので、
テレビのことなど後回しにして、
シュウの話を聞くことにした。


「実は…俺が
『携帯いじるのやめて』って言ったら、
怒っちゃって…謝ろうとおもうんだけど、
なんて言ったらいいかな～と思って。」

シュウは、どうしたら仲直りが出来るか、
リカにアドバイスしてもらおうとしていたのだ。