手を繋ごう
郁兄は私の事を守って死んだ。

だから全部全部私のせい。
郁兄は私が殺したんだ…。

もうちょっと私がちゃんとしていれば郁兄が死ぬ事もなかったのに−−−……。
「郁兄ごめん…ごめんねええぇ−−−………」

私は泣きながら、郁兄がいる空へ一人呟いた。

泣き疲れた私は、いつの間にか眠りについていた。

そして私は夢をみた。

夢の中には郁兄がいて…私を見つめて泣いていた。

郁兄が何かを言っている。
『何…?郁兄………?何で泣いてんの?何を私に伝えたいの??』

私にはわからない。
でもすごく切なくて、悲しくて、もどかしくて………私の頬に一筋の雫がつたった。
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