手を繋ごう
私がカッターナイフを自身の腕にあてた時……
聞こえるはずがない、私が1番求めている人の声がした。

『俺はお前を死なす為にお前を守ったわけじゃない。お前に生きて…幸せになってほしいからお前を守ったんだ………!
何でここで死ぬんだ?
お前はまだやらなければいけない事がたくさんあるだろ…?
お前はここで死んではいけない。
お前は生きなきゃいけない運命なんだ……!』


………“運命”………
ソレは紛れも無い私が求め続けていた“郁兄”の声だった………。

私がこんなんになっちゃったから天国からわざわざ来てくれたんだね…。

ありがとうー。

でも、














ごめんね。

私…無理そうだよ……。
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